久米島町消防本部 久米島愛あふれる「宇江城 翔」さん【久米島の働き人】

久米島消防本部の「宇江城 翔」さんは

昨年度の球美中学校1年生の職業人講和で久米島消防に依頼したところ

翔さんが自ら話したいと上司と掛け合っていただいたとのこと。

人前で話すことは初めてとのことでしたが

翔さんの久米島に対する思いも強く

生徒一人一人に響く講和でした。

このブログを通して翔さんの魅力や子どもたちから人気の消防について

知っていただけたら嬉しいです。

プロフィール

宇江城 翔さん(33歳)

大学で救急救命士の資格を取得。大学の時から久米島町消防本部を受けたが不合格。

大学卒業後に大阪で5年間社会人を経験。2年半は民間の会社に正社員で入り患者搬送の業務。

途中からアルバイト扱いに変え、日中働いて夜は公務員予備校に通った。

学力のピーク時には久米島での募集がなく、浦添市消防本部の試験を受けたが、最終試験で不合格。

その翌歳(25歳)で『大阪市消防局』に採用が決まった。

大阪では組織が大きいので救急隊とかではなく消火隊をする。

久米島では試験を受けず大阪でやっていくつもりだったが、たまたま久米島の募集要項を見たら25歳までしか受けられなかった消防が27歳に伸びてた。

そこから猛勉強をして最後のチャンスだと思って27歳で久米島消防を受け見事合格。

今は久米島消防の救急班を担当。

久米島では29名(9割以上久米島出身)の職員在中。24時間勤務が20〜21名。(2022.3月現在)

1日の流れ

  • 8:30〜車両点検(全職員で確認)
        ミーティング
        車両資機材点検
        車両整備や洗車、掃除等
        事務作業
  • 12:00〜昼食
    火災防御、救急、救助訓練
    車両のエンジン始動
  • 17:00〜トレーニング
    晩ごはん(各自で)
    お風呂
  • 21:00〜事務処理
  • 22:00〜通信勤務(1時間半交代)
    仮眠
  • 6:00〜車両のエンジン始動
    庁舎内清掃
    朝食
    交代の準備
  • 8時半から翌朝8時半までの24時間勤務体制
    24時間勤務後は2日間の休み

久米島消防で働きたいと思ったのは・・・

翔さん

高校1年の時から久米島で働きたいと思っていた。どういう仕事を久米島でやるか考えた時に、島の人と直接関わりあるのが消防かなと思った

オフィス崎村

消防士になりたいというよりは久米島でやりたいという思いから?

翔さん

初めのきっかけはそうだったかも!!
そこから消防士への思いが強くなった
貢献できるかなと思ったのがきっかけですかね〜

オフィス崎村

大抵はこれになりたいという職業があって
そこからどこで働きたいかを決める人が多いですよね
翔さんみたいな人は久米島の希望ですね!!

消防士について

給料は?

初級、中級、上級の区分があり最終学歴で受けられる枠が違う。

それによって給料も違ってくる。社会人経験あるかによっても初任給の違いがある。

初級:高校卒業程度

中級:短大卒業程度

上級:大学卒業程度

採用試験でスタートが変わるので初級から上級になることはないが、階級が上がるにつれて給料が上がっていく。

階級は仕事で評価され、階級が上がるにつれて責任も増す。

採用方法

久米島ではその年によって採用があったり、なかったりする。

消防は市町村単位の採用なので、他の地域の消防士になりたい場合は

今働いている消防をやめて、行きたい地域の採用試験を受けて合格しないといけないし、年齢制限もある。

試験は?

公務員試験(行政職と同じ試験だが級によって内容は異なる)

自治体によるが20科目くらい(その中から45〜50問出る)

5者択一

頭の柔軟性や判断能力を試すようなテスト

試験合格後

体力試験と面接

体力試験:7種目(走る、腹筋、懸垂など)

採用後は

半年間、沖縄県消防学校(中城)で消防士になるための基礎を叩き込む

県内18ヶ所から集まる

久米島消防では基本4つの班に割り振りされる

救急班(応急手当講習会や統計)

総務班(職場体験の窓口、被服の調達、職員の休暇などの管理)

警防班(車両の管理、呼吸器などの重装備の購入・維持管理、訓練の企画)

予防班(火災を未然に防ぐために、法律や条例に乗っ取って建物の管理者などに指導)

久米島消防について

翔さん

久米島では建物火災はあまりなく畑などの林野火災が多い

オフィス崎村

年々出動件数は増えてきていますか?

翔さん

火災は横ばいだと思います

救急は年によって違う

全国的に火災は減ってきているが救急は増えてきている

オフィス崎村

高齢化ですからねー

翔さん

去年の久米島の救急は約350件
1日平均1件、多い時で4件~5件

現場対応しながら作業点検し、訓練もしている

大阪で働いていた時との違い

大阪は職員の規模では全国で3番目位(3500人位)。現場の数も違う。大阪は救急1日平均15件。

交通量も違うし、列車の事故などもあった。火事はほとんどが建物火災。

緊迫感がある現場もあったのでいろんな人との生死に触れることが多かった。


逆に久米島は今まで知ってる身近な人たちと触れ合える仕事をやっている実感があってやりがいがある

件数は少ないがやりがいがあり、久米島を選んで良かった。

将来の夢

若い後輩たちが久米島消防に新規採用で入ってきている。
指導、教育ができるようにすることが自分自身の目標。

あとは個人的に・・

お家を建てたい!マイホームを建てたい!

久米島の若い世代に伝えたいこと

「久米島本当に良いところなので。こんなに良い島はないです。」

若いうちは島を離れて、良いことも悪いことも経験して島に帰ってきて欲しい。久米島を離れて久米島のことをより好きになった。島にいたら当たり前で見えないことも離れたら改めて思い返すこともあると思う。

オフィス崎村から一言

朝に消防の車庫の車を見るたびに

久米島に帰ってきて良かったと毎日思う

と話してくれた翔さんの話に思わず感動してしまいました。

大変な時期もあったが、ずっと憧れだった場所で働けて帰ってきて本当に良かった!

年々思いが強くなるとのことで

今の子どもたちにも翔さんのように夢を持っている人がいるならば

諦めずに頑張って欲しいなと思います。
そんな子どもたちの応援ができたら私たちも嬉しいです。

今回は子どもたちの人気のある職業の消防士についてインタビューしましたが

今まで知らなかったことがたくさんあって、とても勉強になりました。

皆さんからこんな職業のお話聞いてみたいなどのリクエストがあればぜひお申し付けください。

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